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ビリジアン [本]

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こんにちは

とにかく不思議な作家で、その中でも不思議な作品でした。

柴崎友香氏の、『ビリジアン』

知名度はないかもしれないのですが、玄人受けするのか
けっこう受賞歴があったり、候補作になったりする。

デビューは地味な立ち上がりで、文藝賞の最終候補に
残ったものの、受賞はせず、文藝に短編を書いて作家デビュー。

しかし、次の作品、『きょうのできごと』はみずみずしいできばえで、
のちに行定監督で映画化もされて注目されることに。

淡々として、なにもおこらない物語なのにひきつけられる
文章よりも行間に実力を持っている作家という印象。

特に、今回のこの作品は、ほんとに少ない文章に
なにが書かれているかを、何度も読み返すような作品。

で、なにがあるのかというと、それは読むのもの中にある、
みたいな、ワビサビの世界というか(^^;

文章は平易でスカスカなのに、その合間にあるものが
なんだか詰まって見えてしまうというのはなぜなのか?

ホントに不思議な作家です。

デビューして10年以上過ぎても、新鮮さがあり、
好きなのか?と言われたら、好きと即答はできないし、
うまいのか?おもしろいのか?と言われても、
イエスとすぐには言えないのですが、気になる^^;

どんどんミニマルな方向に進んでいく予感ですが、
このままつかみどころのない作家として書きつづけてほしいな。

読んでいて、ざらざらと心にひっかかる文章を書く作家は
いると思うし、そういう作家が好きなのですが、
この作家は、ポツポツと抜けているところがひっかかるような
不思議な魅力があるんですよね^^

では、また。

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