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悪の祭典(上) [本]

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こんにちは

至福の時、それはお気に入りの作家の新刊が、
書き下ろしで、装丁もよく、分厚く、または2段組みで
がっつり読めそうな気配を発している瞬間。。

ということで、書下ろしではないですが、

貴志祐介氏の、『悪の祭典 (上)』

ほかの条件はほぼ満たしているという初対面^^

上ってことは、もちろん、下巻もあるわけで、分厚い×2なわけです。

ちなみに厚みは8センチありました。
あまりうれしかったので、計ってみてしまいました^^;

この分厚さで、このタイトル。

悪でびっしりの予感。

どんな悪なんだろ~ と読み始めると高校の学園ものです。

さわやかな人気者の若い英語教師と、高校生の世界。

でも、タイトルとは関係なく、あいかわらず映像が目に浮かぶような
読みやすく、うまく読者を誘導していくプロの筆力^^

ついつい引き込まれて読み進めていくと。。。

じわじわとにじんできました^^

読み始めは、こんな物語になるとは思わず、タイトルからして
もうちょっと宗教的でオドロオドロした人物が登場すると思ったのに。

人間の姿をして、頭脳明晰、好印象で、誰からも認められ
好かれる存在でありながら、中身は共感性の欠如した人外。。

明るい学園生活の中で、問題教師や問題児の存在が現れ、
そちらに目を向けていたら、次第に姿を現し始めたという感じ。

80ページくらいの章に分かれている構成で、ひとつの事件が起こり
問題になる人物が処刑されていくので、必殺仕置き人形式化と
思いきや、犯罪を楽しむサイコパスな中身が次々に露出。

上巻が終わるころには、この、快楽犯罪者の教師が
自分の思い通りに学園を動かすために、どんなことでもやり、
そこには反省や恐れなどない、異常人格者だということがはっきりします。

生まれつき、共感性のない人物というのは、こういうものなのかと、
なんとなく、程度は違いこそすれ、こんな人物ってざくざくいそうだな、
と思うわせるスリラー小説という感じでした。。

さあ、これから下巻が待っています。

このシリアルキラーがどんな犯行を犯すのか、人はなんで
こんな物語を読みたいと思うのか?
それもまた、人の心の中の不思議のひとつだと思います。


では、また。

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